IT知識

SES企業とは?エンジニアのキャリアパスと働き方を解説

なおと

「SES企業って何?」「IT業界に転職するならSES企業がいいの?」

こんな疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

私自身、AWS経験4年のエンジニアとして様々なプロジェクトに参加してきた経験から言えることは、SES企業は特にIT未経験者がスキルを身につける絶好の足掛かりになるということ。

ただし、長期的なキャリアを考えると知っておくべきポイントもあります。

この記事では、以下について解説します!

この記事でわかること
  • SES企業の特徴
  • SES企業のメリット・デメリット
  • SES企業の選び方
ルート先生
ルート先生

SES企業で4年働いている私の実体験を交えて解説しますね!

SES企業の基本

SESとは「System Engineering Service」の略で、日本のIT業界独特のビジネスモデルです。簡単に言うと、クライアント企業にエンジニアを派遣し、そのエンジニアの稼働時間に応じて料金を請求するサービス形態です。

多くの場合、SES企業は以下のような特徴を持っています

SES企業の特徴
  • エンジニアを雇用し、クライアント企業のプロジェクトに常駐させる
  • 月単位人月単位で料金を設定する
  • プロジェクト単位ではなく、エンジニア個人の工数に対して請求する

SES企業と受託開発企業の違い

IT業界では、SES企業受託開発企業がよく混同されますが、大きな違いがあります

項目SES企業受託開発企業
契約形態人材の提供(派遣)成果物の納品
作業場所クライアント先自社オフィス中心
管理者クライアント側自社の管理者
リスク低い(時間単位での報酬)高い(納期・品質責任)

SES企業で働くメリット

SES企業で働くメリットを大きく3つ挙げました。

メリット
  1. 様々な現場経験を積める
  2. スキルアップしやすい環境
  3. キャリアの選択肢が広がる

それでは詳しく見ていきましょう。

1. 様々な現場経験を積める

SES企業の最大のメリットは、多様なプロジェクトや企業の現場を経験できることです。私自身、AWSエンジニアとして複数の業界のシステム構築に携わり、幅広い知識を得ることができました。

2. スキルアップしやすい環境

大手企業や最先端のプロジェクトに参画できるチャンスがあり、最新技術に触れる機会が多いです。AWS、Azure、GCPなどのクラウドサービスや、コンテナ技術など、市場価値の高いスキルを実践的に身につけられます。

3. キャリアの選択肢が広がる

様々なプロジェクトを経験することで、自分の得意分野や興味のある領域を見つけやすくなります。「インフラエンジニアになりたい」「バックエンドエンジニアを極めたい」など、キャリアの方向性を探りながら経験を積めます。

SES企業で働くデメリット

SES企業で働くのはデメリットもあります。

デメリット
  1. スキルの偏りが生じる可能性
  2. キャリアパスが見えにくい
  3. 技術的な深堀りが難しいことも

それでは詳しく見ていきましょう。

1. スキルの偏りが生じる可能性

クライアントの指示に従った作業が中心になるため、特定の技術だけを使い続けると、スキルの幅が狭まる可能性があります。私の場合、意識的に新しい技術に触れる機会を作り、スキルの偏りを防いでいます。

2. キャリアパスが見えにくい

昇進やキャリアアップの道筋が明確でない企業も多いです。会社内での評価基準が「クライアントからのクレームがない」「安定して稼働している」といった消極的なものになりがちです。

3. 技術的な深堀りが難しいことも

短期間で様々なプロジェクトを渡り歩く場合、一つの技術を極めるのが難しくなることがあります。じっくりと腰を据えて取り組むような開発経験が得にくい環境もあります。

SES企業を選ぶ際のポイント

SES企業は数多く存在しますが、自分のキャリアに合った企業を選ぶことが重要です。

SES企業を選ぶ際のポイント
  1. 教育体制の充実度
  2. 案件の質と種類
  3. 給料制度の透明性
  4. キャリアサポートの有無
  5. 社員の定着率・評判

1. 教育体制の充実度

未経験者の場合、入社後の研修や教育体制が整っている企業を選ぶことが大切です。技術的なサポートがない環境では成長が難しくなります。

2. 案件の質と種類

携わるプロジェクトの内容が自分のキャリア目標と合致しているかを確認しましょう。「AWS環境構築がしたい」「Webアプリ開発に携わりたい」など、自分の希望と企業の持つ案件のマッチングは非常に重要です。

3.給料制度の透明性

SES企業では一人のエンジニアに対して1ヵ月の契約単価が会社間で契約として交わされます。

一般的なSES企業では、クライアントから受け取る契約金額の40〜60%程度がエンジニアの給与になることが多いですが、高還元SESでは60〜80%以上の高い還元率でエンジニアに報酬が支払われます。

高還元SES企業について詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください。

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4. キャリアサポートの有無

定期的な面談や、キャリアに関する相談ができる体制があるかどうかも大切なポイントです。自分のスキルや希望に合った案件を提案してくれる環境があると、効率的にキャリアを築けます。

5.社員の定着率・評判

口コミサイトや知人の体験談などから、社員の定着率や評判を調べることも大切です。未経験者を大量採用しては使い捨てるような企業もあるため注意が必要です。

SES企業からのキャリアパス

SES企業での経験を活かした主なキャリアパスは以下の通りです

キャリアパス
  1. 専門性を高めてフリーランスへ
    • 経験を積んで高度な専門性を身につければ、フリーランスとして高単価案件を獲得できるようになります。
  2. 受託開発企業やSIerへの転職
    • 幅広い現場経験を武器に、より上流工程や責任ある立場で働ける企業へ転職するケース。
  3. 事業会社(自社開発企業)への転職
    • エンドユーザー企業のエンジニアとして、サービス開発に携わるキャリア。
  4. マネジメント職へのシフト
    • 技術経験を活かしつつ、プロジェクトマネージャーやチームリーダーとしてのキャリアを築く道。

転職成功のカギは適切なサポート

IT業界、特にSES企業への転職を考える場合、自分に合った企業を見つけることがとても重要です。しかし、IT業界未経験の方にとって、どの企業が自分に合っているか、どんなスキルが求められているかを把握するのは簡単ではありません。

私自身、転職する際にはIT業界に特化した転職エージェントのサポートを受けました。IT業界に精通したエージェントは、以下のようなメリットを提供してくれます。

転職エージェントを利用するメリット
  • SES企業の内部事情や評判を詳しく教えてくれる
  • あなたのスキルや経験に合った企業を紹介してくれる
  • 面接対策や年収交渉をサポートしてくれる
  • 書類作成のアドバイスをしてくれる

特に未経験からIT業界に飛び込む場合、転職エージェントのサポートは心強い味方になります。下記の記事では、IT業界に強い転職エージェントを厳選して紹介しています。下記の記事も合わせてチェックしてみてください。

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まとめ:SES企業は成長の足場になる

SES企業は、IT業界未経験者や経験の浅いエンジニアにとって、実践的なスキルを身につける良いステップになります。しかし、長期的なキャリア形成を考えると、自身の成長に対して主体的に取り組む姿勢が必要不可欠です。

私自身、SES企業での経験を通じてAWSの専門性を高め、クラウドアーキテクトとしてのスキルを磨くことができました。

「与えられた環境で何を学び取るか」という姿勢が、IT業界でのキャリアアップの鍵だと感じています。

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IT業界転職ロードマップ

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IT業界未経験者・経験者向けにそれぞれ記事を作成しました。
理想のキャリアを実現するための羅針盤として、ぜひ最後までお読みください。

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なおと
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クラウドエンジニア × プログラミングスクール講師
クラウドエンジニアのなおとです!

私は未経験からIT業界に入った後、順調にキャリアを積み大幅な年収UPを達成しました。

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